ワインの味のバランス
人間の舌は、物が触れる位置によって感じる味が違うことはご存知ですか?
「そんなの知っている」という人が多いと思いますが、今一度確認のために、舌の先端で甘みを、側面では酸味を、舌の奥では苦味を感じます。
そのため、ワインの複雑な味をくまなく感じるためには、舌の隅々までワインを行き渡らせて全体で味わうことが大切です。
ワインの味について評価するときに「バランスの良い」と表現されることもありますが、このバランスとは甘み、酸味、渋み・苦味、アルコール度の4つの要素のバランスを言います。
まず甘みですが、ぶどうの糖分を残して発酵を止めれば甘口のワインになります。
糖分をすべて発酵させてしまった場合は辛いワインになります。
一般的に赤ワインではあまり甘みを感じられません。
次に酸味ですが、ワインに含まれるクエン酸やリンゴ酸、酒石酸、コハク酸の味が酸味となって現われます。
白ワインでこの酸味が強く感じられるほか、寒い地方で造られたワインほど酸味が強くなる傾向があるようです。
渋み・苦味はぶどうの果皮や種子に含まれているタンニンによるものです。
ワインも若いうちはタンニンによる渋みを強く感じますが、上手く熟成されたものは味がマイルドになります。
この渋みや苦味は赤ワインの味の重要な要素になります。
最後にアルコール度ですが、アルコール度自体はワインの質を決めるものではありません。
しかしアルコール度が高いほどコクが感じられ、甘みも感じられるようになります。
これらの甘み、酸味、渋み、苦味、アルコール度、それぞれの要素に分けてワインの味を感じることで、そのワインの特徴が見えてきます。
バランスのとれたワインというのはこれらのバランスが上手く保たれている状態を言い、酸味が強すぎたり渋みが主張しすぎたりしたワインはバランスの良くないワインと評価されます。
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ワインの値がつり上がるわけ
ワインには、私たちが気軽に手に取ることができる1本数百円のものから、なんと数十万円もするものまでピンキリです。
これほどにまで値段の差が出るのがワインの特徴のひとつでもあるのですが、ではどうしてそのような差が出てくるのでしょうか。
第一の理由として、良質のワインには手間がかけられるということがあります。
ぶどうを育てるにしてもワインを醸造するにしても、丁寧に人の手がかけられているものが高くなるのは当然と言えば当然なのです。
第二に、そのようなワインは一度にたくさん造ることができません。
量産ができないため市場に出回る本数自体が少なく、希少性によって値段が高くなります。
さらに有力な鑑定家が高い評価をしたワインともなれば、人気が上がり、それを求める人も増え値段がどんどんつり上がっていく、というわけなのです。
一般的には、値段が高いワインの方が、質が良いと言えます。
しかし値段がそのままワインの味に比例するかと言えば、一概にそうとも言えません。
先にもお話しました鑑定家が高い評価をしたワインなどは人気殺到から値段が高騰することもありますし、伝説的なワイン(ロマネ・コンティなど)になると投機目的で購入する人も現われ、驚くような価格で取り引きされることもあるのです。
このように、値段をつける要因は様々ですので、一概に味=値段とは言えないのです。
手頃な値段のワインにもおいしいものはいろいろあります。
種類も価格も幅広いワインの中から、自分がおいしいと思えるワインを探し出すのもまた楽しみのひとつです。

